保険証券や遺言状といった大切な書類、預金通帳、実印など、一般的な家庭には何かと重要なものが存在します。普段は何事もなければ特に気にする必要もないのかもしれませんが、泥棒や災害といった予測不能な事態が発生した際、それら重要物が無事であるかどうかが一番気になるポイントになりますね。だからこそ金庫というものがあり、簡単に中身を取り出せないように、何かあっても中身を守れるようにするわけです。暗証番号や鍵がなければ扉はなかなか開きませんし、火災発生時も金庫が耐火性のものであれば、万が一家が焼けてしまっても金庫の中は大丈夫だったりします。
では、火災などではない災害が起きた際であっても、金庫の中なら安心できるのでしょうか。海外では竜巻などがありますが、日本で一番気にするべきなのはやはり地震でしょう。この地震に対して金庫はどこまで守ってくれるのか。災害対策として一番気になる部分ですね。ズバリ答えを言ってしまうと、家屋倒壊や二次災害である火災なら、頑丈で耐火性の金庫なら大丈夫かもしれません。ただ、津波となると話は別です。金庫は濁流に乗ってどこかへ運ばれてしまう危険性がでてきます。トラックなんかも軽々押し運んでしまう津波ですから、金庫では太刀打ちできないでしょう。沿岸部にお住まいの方は、内陸にある銀行の貸金庫を借りるなどしたほうが、安心できるかもしれません。
また、地震ではなくても大雨による土石流や、雪の降る山間部での雪崩にも注意が必要です。基本的に、その場で耐えれば大丈夫な災害であれば金庫の性能によって耐えることが可能でしょうが、押し流してしまうような災害だと難しいと思っておいたほうがよいでしょうね。
自宅のある地域や場所、起こり得る災害を十分理解したうえで、自宅金庫にしまうものと別の場所や貸金庫へ託すべきものを切り分けることが、より一層の安心に繋がるのだと思います。