自宅用の金庫と銀行の貸金庫を使い分け

身内の縁と金の縁、両方に恵まれることは稀なそうで、私の場合は祖父母も両親も若いうちに亡くなったので身内の縁には薄いようだけど、それぞれが残してくれた遺産がかなりあったので、金の縁には恵まれていると思う。一人っ子なので、逆だったら嬉しかったけれど。まあどちらにも恵まれない人だっているわけだから、私はまだ幸せなのだと思うことにする。

両親や祖父母からの遺産は現金だけでなく、宝石や土地なんかもあって、私は20代後半の若さのわりには財産がたくさんある方だ。それらすべてを自宅で管理するのは怖いので、私は自宅用の金庫と銀行の貸金庫を使い分けしている。現金の一部やすぐに使える宝石類などは自宅の金庫に保管し、そのほかの現金や祖母から譲り受けた古いアクセサリーや、土地の登記簿なんかは銀行の貸金庫に保管している。現在建築会社で正社員として働き、生活もそれほど派手なことはしていないので、貯蓄は少しずつだけど増えている。この資産をどうにか活かせる知恵があればいいのだけど、私にはそのブレーンがないので放置状態だ。

とりあえず私にできること、それは譲り受けた財産をなるべく減らさず有効に使っていくこと、それからもう一つは母の遺言である、「男には貢ぐな」という言葉を守って地味に生きていくこと、それだけである。